花の色-----color of flower------
花の色は
移りにけりないたずらに
我が身世にふる
ながめせしまに
有名な
小野小町が詠んだとされる
和歌ですが
古典では
《花》といえば
桜の事だとされますので、
この歌は
小野小町が自身の
老いに対する憂いを
桜の花に準(なぞら)えて
掛詞(かけことば)を
見事に散りばめて
詠まれています。
私は
桜の花が
あまり
好きではありませんので、
私が好きな花で
小野小町が
見た世界観を
想像してみたいと
思います。
皆様
お好きな花は
ありますか？
女性は
お花の名前に詳しい方も
多いのでは
ないでしょうか？
私は
女性の割に
知っている花の名前は
少ない方かもしれません。
好きだった花が
突然 大嫌いになってしまう
という気まぐれさも
持ち合わせておりますので、
お話半分で
雑談にお付き合いを
御願いいたします。
私が好きな花は
・黄色の薔薇
・沈丁花
・曼珠沙華
・梔子(クチナシ)
(和名；ムラサキバレンギク)
等々、、
この季節は
花の移ろいが早くて
ガーデニングを楽しまれて
いらっしゃる方は
さぞかし多忙な
時期をお過ごし
なのではないでしょうか？
さて、
もし私が小野小町だったら
女性の人生を
彷彿とさせるのは
梔子(クチナシ)です。
私のお店の近くの
宇柳(うやなぎ)公園の花壇や
灘区のショッピングモールの
花壇にも咲いている
梔子(クチナシ)は
ちぐはぐな咲き具合が
様々な年代を
懸命に生きている
女性の姿に見えます。
花壇に気づかなくても
側を通りますと
フワッと
鼻腔におとずれる
なんとも甘い香り・・
風に乗って運ばれる
その芳(かぐわ)しい芳香は
「近づいて
もっと嗅いでやろう。」
とすると、
途端になぜか
薫らなくなる不思議。
優しい香りに誘われて
近くに寄ると
つれない・・
女性の
ツンデレみたいです。
この花は
その枝えだにより
花開く瞬間が
まちまちであるのが
特徴です。
ひと枝に人生が連なることも、、、
蕾(つぼみ)のまま
花開くその時まで
しっかりと養分を蓄えるもの
花びらが一部
巻きスカートのように
重なるもの
全開に花開き
虫たちが羽を休める
止まり木のように
両手を広げた
白いワンピース
開花しているものの
黄色く変色し
プリーツが出来ているもの
黄色味がかった茶色の裾の
マーメイド・スカート
全身茶色から黒みがかり
カラカラに萎(しぼ)んだ
今にもホロリと
土の上に
その生涯を
閉じようとせんもの。
ねっ(^_-)
女性の一生みたい
じゃありませんか？？
ここでクイズです。
咲き揃わない梔子ですが
どの状態の花が
一番薫るでしょうか？
先日
わんちゃんみたいに
クンクン
一輪一輪・・・
嗅いでみたのです。
そしたら
なんと！！！
一番
強い芳香を放っていたのは
黄色く変色し始めた
お花でした。(意外でした)
人間でいうと
[熟女]か[美魔女]
ってところでしょうか。
小野小町の生きた時代に
もし梔子(クチナシ)の花があったら、
小町はどのように
感じたでしょうね～。
先程
挙げた私が好きな花々は
すべて
漢方などの伝統医療で
薬として扱われます。
『服薬』『服用』『内服』等の
言葉はなぜ
《服》という文字が
使われているのか
ご存じですか？
それは
昔は
草木のような植物で
衣を染めていたので
[着る薬]として
植物の薬効や
毒となるものを
経験則として
知っていたようです。
昔の人は
スゴい！！！
草木染めによる
経皮毒の存在を
実体験として
体得していたなんて、、、
もはや
あらゆる体験に
鈍感になってしまった
私たち現代人は
安易に
身体に入れては
いけないものを
あらためて
学ぶ時が
来ているようです。
薬って、なんだろう？
↓
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